2011.02.09/歯の健康
虫歯菌 vs 歯科衛生士 ~果てしない戦い~

《 ラウンド1 敵の得意技とその特徴 》
戦いの前に敵の特徴を理解しておきましょう。
虫歯はどうしてできるのでしょうか?虫歯は食事中の糖質が食べカスなどからできた歯垢細菌の酵素の働きによって分解されて、その結果、酸がつくられエナメル質が溶けるのですが……難しいですね(;^^)簡単にいうと、虫歯菌がご飯やおやつを食べた後の歯の汚れの中で増殖して歯を溶かす毒素を出す。
これがヤツの得意技です。

《 ラウンド2 プラークコントロールとフッ素で対抗するべし 》
虫歯の原因を100%取り除くことはできません。なぜなら、虫歯のできる原因はその人の歯の質、食べ物の嗜好、生活習慣などと複雑に絡み合っているからです。
大切なことはフッ素で虫歯になりにくい強い歯を作ることと、少しでも虫歯菌の住みやすい環境作らせないことです。
プラークコントロールとは虫歯菌の住家である歯垢を少なくすることです。
毎日の歯磨きが大切です。

《 ラウンド3 小さい頃からの習慣や癖 》
小さい頃からの長年の習慣や癖はなかなか直すことができません。例えば、力を入れすぎて歯磨きをしてしまう成人の患者さんに正しいブラッシング圧を指導しますが、医院では熱心に話しを聞いて実践できても自宅で歯磨きをしているうちにまた力を入れすぎて磨いてしまっているということがよくあり、長年の癖を直してもらうことは難しいと私達は痛感します。
当院に通っている患者さんの多くはお子さんです。歯磨きが苦手な患者さんには『長年の悪い癖』となる前に毎回汚れのついている所を鏡で見てもらい、歯磨きの指導を行います。そして、小さい頃からお口の中に関心を持ってもらい、正しい歯磨きの習慣を身につけてもらうことが大切だと考えています。そのためには、ご両親の協力も不可欠です。医院で教えてもらったブラッシング方法を自宅でも実践できるように声をかけ、時間があるときは染め出し液を使ってお口の中をチェックしてあげて下さい。

《 ラウンド4 歯は生きている 》
小さいお子さんは前歯の歯茎の近く・前歯の裏側・一番奥の歯に磨き残しが多く、
磨き残しがある状態が長く続くと歯の表面が白くなってきます。これは、歯の表面が弱くなってきているサインです。虫歯の一歩手前ということです。虫歯になったら治療すればいいじゃないかと思うかもしれませんが、治療され詰め物の入った歯は人工物との間からまた虫歯になりやすくなり、神経をとってかぶせ物の入った歯は寿命が短くなると言われています。治療されてない天然の歯に勝るものはないのです。

小さい頃からお口の中に関心持ち、『歯医者は虫歯や歯並びを治すところ』だけではなく、『虫歯になる前に予防しサポートしてくれるところ』となって行けるように私達は目指しています。私達と共に戦いましょう(^o^)/